2019年01月25日

正月太り?〜きちんと体重は元に戻しましょう★

昨年末までは、この冬は積雪が少ない、なんて言われていましたが
1月に入って、ドカ雪も増えて一気に取り戻した感じがしますね。
(そもそも北区はしっかり雪は多いようですが・・・)


TVで見ましたが、1月は一番体重が増える月だそうです。

正月太り・・・診察中にもよく耳にする言葉ですが
ご家庭のワンちゃんネコちゃんも体重、増えていませんか?


肥満は健康に有害な影響があることが立証されています。

 関節炎などの整形外科疾患の悪化
 糖尿病の悪化
 (ネコちゃんでは)食欲不振時の脂肪肝
 皮膚疾患の悪化

・・・といった病気や

 麻酔をかけたときの合併症の危険性の増加
 暑さに対する耐性の減少
 スタミナの減少

などの健康上の問題がでてきます。

 膀胱の転移性癌の発生リスクの増加

なんていうこともあります。


健康な生活を維持するために、体重を見直してみませんか?

もし太っているワンちゃんネコちゃんは、体重を適正に保てば
きっと今よりも健康的になりますよ!



体重・体型の評価はBCS(ボディコンディションスコア)というものを用います。

まずこのBCSを評価してみましょう。


下の画像からBCSを評価てみてください。
ワンちゃんは↓
BCS052.jpg

ネコちゃんは↓
BCS053.jpg

BCS3が適正体重
BCS4または5ならば、今の体重に0.15または0.3をかけたものを理想体重としましょう。


次に、適正体重から必要なカロリー(RER)を計算します。

RERは体重の0.75乗

ルートの計算ができる電卓があれば難しくはありません。
 @ 体重×体重×体重
 A @で出た数字にルートを2回かける
 B Aで出た数字に70をかけると、これが最低限必要なカロリー(RER)になります

 例)5kgのワンちゃんの場合
   @ 5×5×5=125
   A √√125=3.34・・・
   B 3.34×70=233.8≒234(キロカロリー)

その次に、1日の活動に必要なカロリー(DER)を計算します。

さきほど計算したRERに補正係数をかけます。
 
 ワンちゃんの場合
  不妊手術をうけた子  ×1.6
  不妊手術をうけていない子  ×1.8
  肥満傾向の子  ×1.2〜1.4
  減量をしたい子  ×1.0〜1.2

 ネコちゃんの場合
  不妊手術をうけた子  ×1.4〜1.6
  不妊手術をうけていない子  ×1.2〜1.4
  肥満傾向の子  ×1.0

 例)5kgのワンちゃんで不妊手術をうけた子の場合は
    234×1.6=374.4(キロカロリー)


次に、その子のカロリーに見合ったごはんの量を計算しましょう。

フードのパッケージには
エネルギー  ○○○kcal(100gあたり)
という表記があります。

計算したDERとこの表記されたカロリー量から計算するのですが、

DER÷フードに表記されたカロリー量×100

で計算ができます。

 例)5kgの不妊手術済のワンちゃんに、350kcal(100gあたり)のフードを与える量は
     374.4÷350×100=106.9≒107(g)


どうでしたか?
実際に食べているフードの量は多かったでしょうか?少なかったでしょうか?

計算式で出る数字はあくまでも目安で、これを基準にフードを増減する必要があります。


もしこれよりも全然少なくあげているのに、体重が増えていく・・・なんていう場合は
 病気の可能性?
 おやつなど副食の食べすぎ?
 ご家族の誰かがこっそりあげちゃってる・・?

ということが考えられますので、ご相談下さい。

 

来月はフードとトリーツのキャンペーンをやります。
詳しくはこの後のブログでチェックしてください。
posted by きらりん at 14:49| 病院案内 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする